2012年04月19日

『自分の中に毒を持て』(岡本太郎)を読んで

『自分の中に毒を持て』岡本太郎著(青春文庫)を読みました。

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この本は、先日セカンドアルバム「B級映画のように2」を発表した一宮のラッパー田我流(でんがりゅう)が薦めてくれました。
この本を読んで、田我流のアルバムを聴いてみて、まったく同じ姿勢を感じました。



日常生活の中で、この社会のどうしようもないシステムの中にがんじがらめにされ、まき込まれながら、しかし最後まで闘う
それこそ、危機にみちた人生だ。
何でもないことに筋を通すことの方が、カッコいい冒険よりもはるかにむずかしいし、怖ろしい遊びなのだ。
朝起きてから寝るまで、瞬間瞬間の闘い。ごく些細なものから、重い決断まで、さまざまだ。
瞬間瞬間に賭けて、人生の価値をまったく転換してしまわなくてはならないのだ。
人生、即、絶望的な闘いなのである。それは絶え間のない、永遠の冒険だと言ってもいい。(p115・116)
私はちょうど一年前に統一地方選挙に挑みました。
それは「私が思うことを、反対だと思うことを、こうすべきだと思うことを、もっと自由に、もっと強烈に、表現するため」でした。
その手段として、政治家という立場を使うためでした。

しかし、選挙活動を始め、票というものの獲得を意識しながら、活動を続けると、続ければ続けるほど、自由に「私の思うこと」を言わなくなっている自分に気づくようになりました。

いつの間にか、手段と目的が逆転して、「瞬間瞬間に闘う」ことよりも、妥協することになってしまったようです。
激しく挑みつづけても、世の中は変わらない
しかし、世の中は変わらなくても自分自身は変わる。
・・・変えようと思っても、変わらないのは事実なんだ。
だけど、挑むということでぼく自身が、生きがいをつらぬいている。
ぼくは絶対に、変わらない社会と妥協しない、これが、ぼくの姿勢だ。(p124・125)
これは岡本太郎の生き方であり、芸術家の生き方、つまり全ての「表現者」の生き方だと思います。
ラッパーも、映画監督も、政治家も、「表現者」として、めざすべき生き方だと思います。

そのために「日常生活の中で」、「瞬間瞬間に賭けて」、いたるところで、問題提起してゆくことを決めました。
私が所属する中小企業家同友会でも、職場でも、PTAでも、自治会でも、支援者に対しても、仲間に対しても、親族に対しても、家庭でも、大切な相手であればこそ、課題に思うことや疑問に思うことを、はっきりと提起してゆく生き方を選びます。

日常の小さなことに対して自分を貫くことのできる人だけが、社会という大きな対象に挑めるのだと、この本から改めて学びました。

笹本貴之
posted by 笹本貴之 at 01:11| 孤独な読書

2012年04月10日

我が家の小さなゲストルーム

先週は、我が家にインドネシアからお客さん(17歳の女の子)が来ていました。短期のホームステイです。
以前、アメリカの女の子を受け入れていたことがあるので、我が家は2回目のホストファミリーになりました。

実は我が家には家族の生活空間とは別に、4畳半ほどのゲストルームがあります(決して豪邸ではありません)。

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(ゲストルーム。窓から見える小さなデッキの向こうは居間です。)

このゲストルームは、家を建てるときに最優先の条件にしました。
ホームステイで来る外国人はもちろん、仕事で甲府に来る方や、甲府で映画を撮る仲間たち、もちろん旧友たちも、これまでにたくさんの人がこの部屋に泊まりました。また、読書会などの勉強会、ワインツーリズムやその他地域の会議に使うこともあります。

この部屋は我が家であって、我が家でない。外に開かれた公共空間をイメージしています。


子どもたちも小さい頃から、ここに来る人々に興味津々です。
親でも親戚でも、幼稚園や学校の先生でもない「大人たち」がたくさん出入りする場所。外国人が来ると泊まる部屋。

これは私の原体験から来る、数少ない教育方針の一つ表れです。

―――
私の両親は自動車修理工場を経営していました。
自宅は工場とは別にあったのですが、たくさんの大人たちが平日休日問わず夜になると訪れてきました。
ときに仕事の話、ときに会社の人間関係の相談、婚約者の紹介、ときに離婚の相談、ときにお金の相談、ときに殴り込みなどなど。
笑い、喜び、泣き、怒り、さまざまな人間模様がありました。
子どもながらに興味を持ち、壁に耳をつけてその一部始終を聞いていた夜もありました。
明らかに昼間の大人たちの話とは違い、人間の本音の部分が聞けて面白かったんでしょうね。
そしてそんな大人たちを見て、私は常に「この人はかわいそうだ」とか、「この人は信用できない」とか、「この人は好きだなあ」とか、「こんな大人になりたいなあ」とか、勝手に評価していました。
そんな環境が私を育ててくれた、という自覚があり、両親には感謝しています。
私はこの住環境を「相撲部屋」と呼んでいます。


また、20代になってアメリカでの生活を経験しました。
アメリカで数か月にわたりホームステイをしたり、現地でつくった友人の家によく泊まったりしました。
そこには必ず、ゲストルームがありました。
個人主義だとかプライベートだとか何かとうるさいアメリカの家庭の中に、外来者や公への配慮があることに、学ぶべきものがあると思ったのです。
―――

そこで、将来の家庭を持つようになったら、プライベートと社会性を両立させよう。そのために、家を建てるなら、状況が許す限りゲストルームを持とう、と決心しました。
子どもたちには家庭の閉じた幸せ(プライベートな幸せ)と共に、社会にはいろんな人がいて多様な課題や希望があるということ、またそのことと家族とはつながっていること、を感じて欲しいと願っています。

そんな家庭のあり方に、地域の豊かさを見出したいと願っています。


笹本貴之
posted by 笹本貴之 at 00:00| 私の考えていること

2012年04月07日

入学式の季節です。PTAについて考えました。

一昨日は甲府市立の小中学校の入学式があり、私も二つの入学式に参加してきました。
朝は、甲府市立千塚小学校にPTA会長の立場で、午後は、母校の甲府市立富竹中学校に同窓会長の立場で参加してきました。

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昨年校舎建て替えが完了した千塚小学校では、新校舎としてはじめて新入生を迎え入れました。

娘たちが通うこの小学校で、私は今年度からPTA会長を務めることになりました。
はじめての公の前でのPTA会長あいさつだったので、緊張しながらも、PTAという組織に対する私の問題意識を話しました。

P(Parent(親))とT(Teacher(先生))とが協力・連携して子どもたちを育てていこう、という団体がPTAです。
しかし、本当にそうなっているのかな? という疑問です。
いつの間にか一部の親だけの団体・活動になってしまっているのではないか、という問題意識です。
少子高齢化が進む日本において、「貴重」と言われる子どもたちを取り巻く環境が激変している現代において、いま一度この既存組織「PTA」について正面から考えたいと思っています。

子どもが小学校に通うようになると、どうやったらPTAの役から逃れるか、ということに躍起になる保護者を、良く見かけます。
もちろん、共働きの家庭が多い中、なかなかPTAに時間を割けられない、という保護者が多いのも事実です。
しかし、子どもを育てる上で、それぞれ課題を抱えているのも事実のはずです。

また、学校の先生方の環境も、私たちの子どもの頃と比べるとだいぶ変わってきているようです。
指導要領が変わり、事務作業も増え、保護者の自分勝手な要求が増え、日々の業務に忙殺されて肝心な「子どもの成長や課題」に目を向ける余裕がない、という言葉も耳にします。
でも、何か腑に落ちないのです。一人の先生が担当するクラスの人数は減っています。30人を下回るクラスもあるほどです。
昔に比べてコンピューター化も劇的に進んでいます。

子どもを取り巻く地域社会にも大きな変化があります。
「安心・安全な地域社会」は、もうどこかに行ってしまったのでしょうか?
地域の公園ですら、小学生だけで遊ばすわけにはいかないようです。

私ははじめてのPTA会長あいさつの最後を、以下の言葉で締めくくりました。

ここでいま一度、私たち大人は、PTAという存在が何なのか、問い直してみたいと思っています。

昨今、閉ざされた親子関係の問題が取りざたされています。
学校では昨年から始まった新学習指導要領で先生方が多忙すぎるという話題が目立ちます。
一方、地域には昔のような安心・安全がなくなってしまったと言われています。

この少子高齢化の進む日本において、地域の子どもを保護者、先生、地域が一体となって育てようという考えが、見直されています。まさにPTAの本来持っていた役割だと思いませんか。
PTAは一部の親だけのものではありません。保護者、先生、地域がより交流して、より議論して、いきたいものです。
どうぞご理解、ご協力をよろしくお願いします。
特に保護者の皆さま、どうか学校のこと、PTAのことに関心をもってください。
積極的に関わってください。誰のことではない、ご自分の子どものことなのです。
そしてせっかくですから、関わることで一緒に成長しましょう。楽しいですよ。
その成長する親の姿こそが、子どもへの最良の教育になるのだと思うのです。

私は、保護者が自分勝手だとか、先生が怠慢だとか、言っているわけではありません。そんな一面的なことではありません。

「保護者―先生(学校)―地域」という三者間で、情報共有がほとんどされていない現状に問題があるのでは、と思っています。
互いに意思の疎通がないから、互いへの不安や不信が募ってしまう、という面があるのではないか、と思うのです。

私はこの「心の通わない」地域社会に非常に強い閉塞感を抱いています。互いに遠慮して正面から議論することを避け、ときに恐れ、肝心な解決すべき問題があるのに、そこには決して辿り着かない、という有様です。

私は、子どもたちに地域社会の豊かさを少しでも感じてもらいたい、と思ってPTA会長を務めることにしました。
それは昔のような商業的な豊かさではありません。「人間関係の豊かさ」です。
このことを感じたことのない子どもたちは、当然のことながら自分の育った地域を大切に思わず、地域を離れてゆくでしょう。

まずは私自身が学校のことや他の保護者の状況を知るところから始めます。
遠慮やタブーなく、同じ保護者たちや先生方と本音で子育てのこと、地域のことを語り合う「豊かな場」をつくろうと思います。

笹本貴之
posted by 笹本貴之 at 19:11| 私の考えていること

2012年03月27日

『ナインデイズ 岩手県災害対策本部の闘い』を読んで

『ナインデイズ 岩手県災害対策本部の闘い』河原れん著(幻冬舎)

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東日本大震災発生後、9日間の岩手県災害対策本部の闘いを描く、ノンフィクションです。
津波や火災などの被災地の様子、救助現場の混乱はもちろんですが、「災害対策本部」という行政(県庁)の対応が書かれています。
そこには政府と県庁との関係、県庁と医療の関係、そして自衛隊・警察・消防の役割などが見えてきます。

私たち庶民は、日頃、役人(行政)の悪口ばかり言いがちですが、この本からは役人(行政)の仕事と覚悟が読み取れます。
(私の経験上、使命感を持った職員がたくさんいることは事実です。)

ただ、リアルな9日間の描写以外にも、このような非常時の行政の役割をせっかく書くのであれば、各々の持ち場と役割、知事や市長や部門長などのトップの役割、震災直後から日を追うごとに変化する使命など、もっと深く、もっと突っ込んで欲しかったと思いました。

これからも社会のシステムをテーマに、東日本大震災関連の本を読んで行こうと思っています。

笹本貴之
posted by 笹本貴之 at 00:13| 孤独な読書

2012年03月23日

『官僚の責任』を読んで(120302)

『官僚の責任』古賀茂明著(PHP新書)を読みました。

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4年前から継続している私たちの読書会「得々読書会」の課題図書でした。
49回目の今月の当番幹事が私だったので、選書しました。
(因みに昨年の私の幹事のときには『サンドタウン ~地域の自立~』を選書しました。その時の記録はコチラです。)

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現代社会を一言で表すと、「無責任社会」だと思っています。
この本では国家公務員の責任について、元国家公務員が述べていますが、読書会では自分自身の「責任」について具体的に考えようと呼びかけました(当日のレジュメは 得々読書会レジュメ120302.pdf から)。

私たちは生活の中で、さまざまな人間関係をもっています。
そしてそれぞれの関係で意思決定がなされ、そこに責任が生じます。

・夫婦・カップル
・家庭・親子
・地域
・学校
・職場
・社会的立場(経営者・公務員・サラリーマン・学生・主婦)

具体的に自分の「無責任な行為」「責任ある行為」を思い出してみました。

例えば、最近、私は「地域」のなかの「自治会」での人間関係について考えています。
5年前に越してきた地域ですが、ここにも日常的に「ことなかれ主義」や「タブーや遠慮」や「自己防衛」などが根強くあるわけです。
自分に役が回ってきたときだけ行事に参加して、その1年間だけじっと波風立てずにすごし、あとは高齢の自治会長に全てお任せするわけです。
しかし、私たち市民はそんな自分のことは棚上げして、「官僚が無責任だ」「政治家が利益を貪っている」と批判しています。

実は、私自身もそんな市民の一人でした。
「生活している身近な地域のことだから、何か発言して面倒なことを起こすと生活しづらくなる。家族もいることだから、おとなしくしていよう」という意識が働いていました。

そんなことで、よく「チイキカッセイカ」などと口にしていたものです。
身近な最小単位の地域で本音が語れないで、何ができる?
身近なことだからこそ、日常をより良いものにするために、自由な発言ができる地域社会に一歩でも近づこう。
コミュニケーションが難しくなったと言われるこの現代社会で、子どもたちにこそ、我々大人たちの本気の人間関係を見せるべきだ。

そう心を入れ替えて、この年度末に町内の大先輩のみなさんと一人一人お会いして、自治会の課題について本音の意見交換をしてきました。
そしてみなさんの総意をまとめて、来年度の新体制づくりに微力ながらご協力させていただきました。
この自治会の改革と私自身の改革は、これからも続きます。

尚、本書に対する私の不満は、著者が「国民」の責任について論じていない、ということです。
自身の立場「官僚」の無責任を率直に反省することは立派なことですが、それは「国民」の無責任の反映でもあり、そこから正して行かなければ根本的な解決はない、という理解がないのだと思います。

笹本 貴之
posted by 笹本貴之 at 01:37| 孤独な読書

2012年03月21日

延長線ではなく、一からやり直し

久しぶりにこのブログを更新します。

昨年春の統一地方選挙から、もうすぐ1年が経過します。
本当に早いものです。

その後、一時的には失業し、それでも「ワインツーリズムやまなし」や映画「サウダーヂ」などの活動は続けながら、選挙の反省や今後の私自身の生き方について、考えてきました。
この間に、ご支援いただいた方々、政策を共につくった仲間、意識や活動を共にしてきた仲間とも、何度となくミーティングや意見交換を重ねてきました。

そこで今こうして思うことは、
これまでの延長線上を歩むのはやめよう、ということです。

私の原点は「中小企業の経営者」です。

その原点に立ち返って、
一から人生をやり直そう、と思います。

当然、「ワインツーリズムやまなし」や映画「サウダーヂ」に対し、地域をより活性化してゆくための希望を見出してゆくのは可能です。
ただ、それらだけで地域が活性化するわけではありません。この地域を日常的に支えている営みや生活があるから、活きるのです。
現に「ワインツーリズムやまなし」でも映画「サウダーヂ」でも、そこでスポットを当て、活躍し、魅力を感じてもらうのは、まさに山梨の日常であり、そこで生活する人々です。

ともすると「派手さ」や「目新しさ」や「斬新さ」こそが、地域を活性化し、山梨を再生する常套手段のように語られがちです。
私自身、そのような傾向があったと思います。私はこのことを反省しています。

私が原点に立ち返るとは、まさに地域に根ざし、地域を支える一人の経営者をしっかりやる、ということです。
それは地味で、平凡で、代替可能な企業かもしれませんが、それでも地域に必要とされる仕事をする企業です。


先日、震災1年後の福島県に行ってきました。

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中小企業家同友会の全国集会でしたが、そこである経営者が語った言葉が印象的でした。

ここで会社を再建して仕事をすることこそが、福島の復興につながる。われら断じて滅びず。

これは当たり前のことですが、平時ではなかなか実感できないことなのかもしれません。

我が地域、山梨でも、一住民として、一親として、一経営者として、生活者を実践しようと思います。
そこから見えてくる山梨の課題や可能性について、もう一度学び直そうと思っています。

これからはそんな私自身の学びを中心に、ここで綴れたらと思います。
どうぞ今後ともよろしくお願いします。

笹本 貴之
posted by 笹本貴之 at 01:32| 私の考えていること

2012年01月09日

2012年 どうぞ今年も宜しくお願いします。

遅ればせながら、どうぞ今年もよろしくお願いします。

2011年内は、大変お世話になりました。
私にとって非常に大きな年だったと思います。

まず、3月11日には東日本大震災がありました。
地震、津波に加え、原発事故による被害。

そしてその直後の4月11日には、統一地方選挙。
震災後の混乱の中、私にとって人生で初めての出馬、そして落選でした。

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5月には舩木上次さん率いる「ポールラッシュ・ドリームプロジェクト」の被災地公演のお手伝いのため女川町と石巻市を訪れました。

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6月には家業である自動車修理工場(潟Tサモト オートボディショップ)を退社し、新会社「笹本環境オフィス株式会社」を設立しました。
地域の環境・衛生・エネルギーの課題解決に寄与する会社をめざし、ペレットストーブの取り扱いを始めました。
同時に「山梨県中小企業家同友会」にも入会して、一から山梨の企業経営をやり直すことにしました。

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8月には私がエグゼクティブ・プロデューサーを務める映画『サウダーヂ』が、世界四大映画祭「ロカルノ国際映画祭」に正式出品され、批評家賞をいただき、27日には桜座にて凱旋上映会を開きました。

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その後は11月5日と6日に甲州市、甲府市、笛吹市を舞台に実施した「ワインツーリズムやまなし2011」の準備が本格化しました。
4回目を迎えた今年は、全国から延べ3,500名の方々にご参加いただき、地域の資源を活用した地域活性化と地域ビジネスの可能性を示すことができたと自負しています。また今後の継続のためのビジネス化、という大きな課題もはっきりしました。

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そして12月には、映画『サウダーヂ』が今度はフランスの「ナント三大陸映画祭」でグランプリを受賞し、映画の舞台となった甲府銀座通りで報告会を敢行。「サウダーヂを見たことが出店の一つのきっかけになった」とおっしゃってくれた小林久さんの「スーパーやまと」の前で公開会見を実施しました。

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また、今年の「山梨学院ワイン講座2011」の総合プロデュースを担当し、現在の「国産ワインの先駆者へのリスペクト」をテーマに昨年12月から今年2月まで4連続講座を開いています。

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年末には今年で8回目となる恒例の「深沢七郎を偲ぶ宴」を桜座で開いて、2011年をしめました。

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以上のような一年を過ごし、年末に私の活動報告を公表しました。

笹本貴之の活動報告(2011年12月)001
~4月の県議会銀選挙から早いもので8ヶ月が過ぎました~


昨年中に何とかこの間の報告書が出せてよかったです。

これまで築いてきた私なりの考えや人間関係や実績を一度バラバラに壊して、
もう一度一つ一つを見つめ直し、その良かった点と悪かった点をはっきりさせて、次につなげるために構築し直す。
昨年4月の選挙の落選からの8ヶ月間は、そんな作業の時間でした。私にとって宝のような経験だったと思います。
上記の活動報告にまとめました。どうぞご覧ください。

私の考え方や行動は、選挙の前と後とで明らかに変化しました。

2012年は、この間にはっきりしてきた私の課題に地道に取り組み、次なる挑戦に向けて確実にレベルアップする年にしたいと思っています。
中でも今年は、「地域の自立」を掲げる私にとって、もっとも基本と言える自分自身の確固たる自立を達成すべく、「笹本環境オフィス」という会社経営に特に注力してゆこうと思っています。

どうぞこれからも、よろしくお願いします。

笹本貴之
posted by 笹本貴之 at 19:47| 私の考えていること

2011年12月18日

サウダーヂとスーパーやまと甲府銀座店

私たちはこれまで、安易な夢や希望に裏切られ続け、そのことに慣れてきました。
大きな箱モノがつくられるとき、大きなインフラが整備されるとき、中心市街地活性化が語られるときなど。

そして、そこにはいつも、多額の税金が使われてきました。
さあ、このことにどのように落とし前をつけるか?
どのように反省するのか?
だれが責任をとるのか?

しかし、そんな議論は全くなく、いまでは増税が議論されています。

これにストップをかけなければならない。私の根本的なテーマの一つです。


映画「サウダーヂ」は、もうそんなくだらないループは止めて、
辛くてもいったん現実を直視しよう、という映画です。

映画を観て、非現実的な希望や和解に感動するよりも、地方都市の負の部分に目を向けよう。
そうすると何とすがすがしいことか。
過酷な現実の中で生きる人々が、愛おしく思えてきます。

そして我に返ります。
「じゃあ明日から私はどうすべきか?」と。

そんなことがきっかけの一つになり、
小林久さんが「サウダーヂ」の舞台、甲府銀座通りに「スーパーやまと」を出店しました。先週は2号店が開店しました。

小林さんは出店を決意したとき、私に一通のメールをくれました。
「これがサウダーヂへの答えだ」という件名のメールでした。
「補助金ももらわないつもりです。韮崎の商店のせがれが、余計なお世話をするわけですが、何もしないのに口ばかり利くのは『卑怯』だと思います」。

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いままでの慣例や前提やタブーをいったんクリアーして、
頼ってきた行政や税金や団体や有力者とは少し距離を置いて、
私たち一人一人が本当に必要なものは何なのか、
自分にできることは何なのか、を率直に考え行動に移す。
そこから「新しい地方都市のカタチ」を見出す。

私たちはそんな時代に生きているのだと思います。

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この映画「サウダーヂ」が、スイスの「ロカルノ国際映画祭」での批評家賞の受賞に続き、
フランスの「ナント三大陸映画祭」でグランプリを受賞しました。

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そしてこの受賞のタイミングが、スーパーやまとさんの出店のタイミングでもありました。

当然、甲府での受賞報告は、この「スーパーやまと 甲府銀座店」の前でやりました。

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こうして地域が動いていることを、実感します。

また、こんなとき、
「行政や政治、商工会議所は、これまでいったい何をやってきたのだろう?」
「この状況下で、いったい何ができるのだろう?」
と問題意識を持たずにはいられません。

じっくり学んでいこうと思っています。

笹本貴之
posted by 笹本貴之 at 23:08| 私の考えていること

2011年12月01日

私たちの日常には終わりはない

11月5日・6日の「ワインツーリズムやまなし2011」が終わりました。

延べ3500名の方にご参加いただきました。
北海道から沖縄まで、そして山梨からもたくさんの方々にご参加いただき、嬉しかったです。
ありがとうございました。


特に今年は、実行委員会のミーティングは最小限にとどめ、各地区でのルートミーティングの充実を図りました。

この様子は公式サイトでの4つのブログによく表れていると思います。各地域がより自主的にワインツーリズムをつくりあげることを、今年の主眼としました。


実行委員会は、まず主旨や全体像を示し、各地区にそれを伝え、各地区から出てくる案や検討事項を議論する場としました。
その結果、さまざまな取り組みが生まれました(挙げだすときりがないため、4つのブログに任せます)。そしてたくさんの協力者・理解者を得ることができました。たくさんの地元の能力が、発揮される場を提供できました。
本当に皆さんには感謝しています。ありがとうございました。



しかし、「ワインツーリズム」はこれでは終わりません。

上記のようなことを意図して、実際にその成果はいくつも出ています。
ただ、そこには不徹底なことがたくさんあったのも事実です。
実行委員会(本部)機能の低下、地域(現場)の改善点、地域(現場)と実行委員会(本部)との連携の改善点など、実は回を重ねるほど課題・問題がはっきりしてきます。

これからが重要な第二の本番なのです!これから、良かったことも、悪かったことも「反省」をするのです。

この議論のために「ワインツーリズム」を毎年実施している、と言っては言い過ぎでしょうか。

当日の二日間は、過去の実施の「反省」、つまり良かった点と改善すべき点を議論した成果の「発表の場」にしたいと思っています。
全国から参加される皆さんにその成果を見ていただいて、そのご様子から客観的に地元を見直すのが「ワインツーリズム」の当日でもあるわけです。

また1年かけて議論してゆくのが、私たちのあり方です。常に学ぼう、という姿勢です。


現在、大小さまざまなミーティングを実施しています。
そこでは遠慮やタブーは禁物です。本音で議論します。



「笹本は目的や理想だと言って、大きな事ばかり言っている。現場の問題が解決されないまま、範囲を広げるのはおかしい!」
「やはりボランティアでは無理がある。このままでは来年の継続は厳しい。やはり経済的にも回らなければ、『日常』ということにならないのでは?」
「お客さんへの丁寧な情報提供がなさ過ぎた。イベントのレベル云々を言う前に、まずは主催者側が一つ一つの課題にしっかり対処して、レベルを上げるべき!」

かなりタフな議論をやっています。
それでも次回に向けて、何とか課題を解決しようと冷静に議論してゆけることに、私は大いなるプライドを感じています。

だから「ワインツーリズム」はイベントのためのイベントではないんです。

私たちの日常生活をより良くするためのムーブメントである理由です。


笹本貴之/ワインツーリズム・コーディネーター
posted by 笹本貴之 at 18:00| 私の考えていること

2011年11月06日

今日は「ワインツーリズムやまなし2011」の二日目

今年で4回目の「ワインツーリズム」は、全4地区にバスルートを設定して実施します。


そしてその全体を統括する実行委員会とは別に、「ルートミーティング」と称した会合を各地区で個別に開き、これまで以上に地域の主体性と独自性が現れることを意図してきました。


だからこそ、私たちが共有して、常に立ち返って考えるべきコンセプトがあります。



ワインツーリズムの目的は、ワイン振興でも観光振興でもありません。
それは「ぶどうとワインだけでなく、その産地にある独自のもの、風土・歴史・文化・生活を全身で味わう旅のスタイルを定着させること」、そして「その産地の日常的な魅力が、住民にとっても来訪者にとっても貴重な財産(地域資源)であることを自覚し、それを活用してより価値の高い地域をつくること」です。



少し堅苦しいことを考えているのかもしれません。
それでも私たちは、この地域に生きる者として、まじめに、プライドを持って、ワインツーリズムを伝えます。


皆さまとお会いできることを楽しみにしております。
どうぞ気をつけてお越しください。
当日受付は8:30くらいからJR甲府駅北口、JR石和駅前でやっています。

笹本貴之/ワインツーリズム・コーディネーター

posted by 笹本貴之 at 00:30| ワインツーリズム

2011年10月27日

一つ一つ常識やタブーを切り崩す。

昨日の朝日新聞朝刊(山梨版)に、私のインタビュー記事が載りました。

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ワイン産業は、実は山梨の経済にとって、ほとんどインパクトはありません。
県のGDPに対し、0.15%の生産高でしかないのです(工業統計による)。

しかし、例えば東京で30代の女性にアンケートをとると、山梨でイメージするものは「ぶどう」「ワイン」が40%程を占めるのです〔丸の内キャリア塾アンケート(H19.9.20) 平均年齢36歳〕。これがブランドというものでしょう。

つまり、山梨にとってワインが最も象徴的で、この分野を活用することで全体への波及効果が見込めるのです。

そして私たちは、山梨で生活しながら不満に思うこと、怒りを覚えること、そしてどうしても実現したい変化を「ワインツーリズム」というイベントに乗せて訴えてきたのです。

例えば「公平」という常識、「補助金」というタブー、「行政」や「業界」の限界など、あえて「空気を読まず」に疑問を呈し、一つ一つ切り崩すための民主的議論こそ、私がやっていることです。

これをやっていると、当然、多くの問題にぶち当たります。面倒なこともたくさん出てきます。
しかし、それに一つ一つ対処して、一つ一つ理解を求めて、そして少しずつ人の心と地域が変わってくるのが、何よりも楽しく何よりも感動的なわけです。

笹本貴之
posted by 笹本貴之 at 02:42| 私の考えていること

2011年10月26日

「新しい・・・」を求めること

10月20日の読売新聞朝刊の地域(山梨)欄に、私の記事が出ました。
嬉しい記事です。
現在準備中の「ワインツーリズム」の発起人の一人として、また映画「サウダーヂ」のプロデューサーとして、私の想いをお話ししました。
そして聞き手は「笹本貴子」さん。もちろん妻でも妹でもありません。

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「サウダーヂ」は甲府を舞台にした映画です。10月22日から渋谷のユーロスペースでロードショーが始まりました。最初の土日だけで600名以上の人が観に来ました。
しかしこれはいわゆる「ご当地映画」とは正反対です。社会の不安や問題、つまり負の部分を描いています。
「これでは山梨ファンが増えない」という意見も地元から出ているようです。

しかし、巷にたくさんある「ご当地映画」で、本当にそこのファンが増えたのか?

「映画で地域活性化」などと言いますが、そんなに簡単なものなのか?

問題点や課題点を見て見ぬふりして、表面だけを撫でるようなイベントや表現が多すぎると思うのです。
その場だけ盛り上がっても、その場だけ気持ち良くても、その後の地域の日常にとっては何の変化もない、というのが当たり前になってしまいました。
もう、一時の盛り上がりや、一時の売上は、要りませんよね。
それよりも、日々の生活や売上が少しずつでも良くなっていくことの方が、どれだけ価値があることか。

「サウダーヂ」の監督、富田克也は言います。
「映画の中で解決しても、世の中の方は解決しない。問題を持ち帰ってもらうのがこの映画の役割」だと。

私たちの身近にある「前提」や「タブー」を一つ一つ自覚して、一つ一つ覆すという作業からしか、明日の変革は生まれないと思っています。富田の映画は「夢も希望もない」映画かもしれない。しかし、この地方に「夢も希望もどこにあるんだ?」と本音を吐き、映画という手段を使って、一つ一つ丁寧に問題点を提示し、また次の作品をつくることで自ら提示した問題に対して答えを出して行く。
商業映画や大手シネコン全盛の映画界で、まち全体を取り込んで自主映画を撮り続け、しかもその映画が映画として超一流であるという、富田率いる「空族」の映画づくりの姿そのものが、実は地方都市が生き延びるための一つの提案になっているのです。

だから、私は富田と行動する。



「ワインツーリズム」も、既存の「活性化」と違うのは、ここなんです。実は。
なぜ、業界でも行政でもない、住民の立場でこんな活動を継続しようとするのか。

私の活動の目的は、ワイン振興でも、観光振興でも、映画振興でもありません。これらは全て手段です。

業界団体、行政、補助金、1・2・3次産業間の軋轢、地方の依存体質、中心街と大手SC、地元資本と東京資本、知的ノウハウ、運営資金・・・。これらすべてのタブーに切り込む大実験が、実は私の活動の一つ一つです。

富田克也は「新しい映画のあり方」を提示しています。
私も「新しい行政と民間との関係」「新しい地域活性化」「新しい地方の豊かさ・価値観」を提示したいと思っています。

そのために、外から来たものをことさら有難がったり、一時の盛り上がりに頼るのではなく、日常的な進化のために日々努力する。
業界団体が幅を利かせたり、行政からの補助金に群がったり、一部の声の大きな人に遠慮して皆が空気を読んだり、そんな慣習を辞める。
そして、山梨に既にある価値、魅力、財産を、地域全体の豊かさのために、皆で共有して活用する。
そのことが、いずれは山梨の「受け身・依存体質」を、「能動・自立体質」へ変革することにつながると思っています。
 
ただ、どうしてもこの方向性や必要性を説いて回る役割が必要であることに気が付きました。
その「新しい・・・」は、実は「本来の・・・」であることを説得して、地域を巻き込んでゆく人材が不可欠だと確信しました。
私はその役割を自覚して、地域の「コーディネーター」を実践しているつもりです。
そしてその役割こそが、「本来の政治家」の役割ではないか、と思っているのです。

笹本貴之
posted by 笹本貴之 at 02:48| 私の考えていること

2011年10月24日

「ワインツーリズムやまなし2011」の協力要請

毎年この時期になるとそうですが、11月5日と6日に実施する「ワインツーリズムやまなし2011」の準備で忙しくしています。

先週は、山梨県と各参加自治体の首長に協力要請に行ってきました。

今年の「ワインツーリズム」では、各地区による独自ブログを立ち上げました。
それぞれが主体的に準備をすることが今回の特徴になっていますが、そのブログの中でご報告していますので、以下のリンクをご覧ください。

笛吹地区のブログ
勝沼地区のブログ
塩山地区のブログ
甲府地区のブログ


どうして各首長に挨拶に行き、ワインツーリズム実行委員会の理事になってもらうのか。
行政から補助金を一切もらっていないのに、どうして首長に筋を通すのか。

それは、従来の行政と民間との関係に異議を唱え、新しい行政と民間とのカタチを少しずつでも考えてみたいからです。

補助金を出す側ともらう側、指導する側とされる側という関係性を何とかしたい。
補助金を媒介しない行政と民間との新しい関係性を考えたい。
業界団体に補助金を払えば公平性と民間委託が担保され一安心という常識を覆したい。
補助金の切れ目が活性化イベントの切れ目という依存体質を壊したい。

こんな課題を抱えながら、明るく楽しく「ワインツーリズムやまなし2011」の準備をしています。
当日まであと12日です。どうぞよろしくお願いします。

笹本貴之
posted by 笹本貴之 at 02:11| ワインツーリズム

2011年10月15日

五味醤油の甲州みそ

最近は11月5日・6日に実施する「ワインツーリズムやまなし2011」実施のための準備で、ブログ更新が少なくなっています。

今年はこれまでの実施エリアに加え、笛吹市の一宮エリアと石和御坂八代エリアが仲間入りしました。
そしてこれを機に各地区で独自のブログを持ち、それぞれの準備の進捗具合や日常的魅力などを競うようにアピールしています。

私はそれぞれの地区の組織化を促し、統一的コンセプトで全体をまとめる、コーディネーター役を務めています。
地域の主体となるべき住民が自ら輝くために、私はワインツーリズムに関わる一人一人と深く交流して、彼らと地域の課題とその解決策を議論して、ある方向性を確かめるのです。

そしてその方向性とは、「地域の資源の共有」ということです。

ですから私は、ぶどうやワインのような「何か」を生み出しているわけではありません。
ワインツーリズムとは、それ自体が特別な「何か」ではなく、一つ一つ見てみるとごく当たり前に既にある「何か」、つまりぶどうやワインや食文化や歴史など「地域の資源」の力を住民に自覚させ、それを住民が共有して活用するためのコミュニティづくりそのものだと言えると思っています。

どうぞワインツーリズムの公式サイトで、各地のブログをじっくり読んでください。自ずと特色が読み取れると思います。



さて、今回はその中の「甲府のブログ」を主に担当する五味仁さんについて、ご紹介します。

五味仁さんは、「五味醤油」さんの6代目です。

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名前は「醤油」ですが、いまは醤油はつくっていず、「味噌」をつくっています。

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ここの味噌は「甲州みそ」です。

味噌には麹を使います。そしてその麹は地域によって「米麹」または「麦麹」と決まっています。しかし、甲府ではこの二種類の麹を半々にブレンドした非常に珍しい味噌をつくっています。
それが「甲州みそ」です。

実はワインツーリズムというムーブメントを起こそうと本格的に取り組む直前の2004年5月に、私はこの「甲州みそ」に会いました。
旧城下町を歩こうという企画でたまたま訪れた五味醤油さんで、「甲州みそ」の存在を初めて知ったのです。自らの無知を恥じるとともに、独自の自慢すべき文化があることを誇りに思いました。

そして6年半後の2010年11月、「ワインツーリズム2010」で初めて甲府バスルートを設定したときに、山梨のワインと甲州みそとの連携が実現しました。
私はそのことが非常に嬉しかった。

ワインツーリズム当日のバス停を五味醤油前に置くと、なかば自然発生的に、まるで醗酵するかのように(ワインも味噌も醗酵製品です)、ぐつぐつと発想が浮かんできて、良い空間ができました。

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母屋まで解放していただき、気持ち良い空間に。

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そして「甲州みそ焼きおにぎり」は一日で300個超えの大人気!

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この醗酵がお客さまにも作用したのか、この「甲州みそ」が売れる売れる!

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右手に「甲州ワイン」、左手に「甲州みそ」をぶら下げた人々が、町中をぞろぞろ歩く光景は初めて見ました。
私はこれを「甲府の軌跡」と呼びました。
(例えば県内外各地にあるワインイベントで、みそを並べて黙って売れるでしょうか? 地域全体を五感で楽しむワインツーリズムだから売れるのです。)

五味仁さん、今年はこの五味醤油さんでいったい何を仕掛ける?

ここは甲府バスルート内の「甲府会場」としてますます面白くなります。

どうぞご期待ください。


笹本貴之/ワインツーリズム・コーディネーター
posted by 笹本貴之 at 02:55| ワインツーリズム

2011年10月05日

かつぬま朝市に「ペレットストーブ」を出店しました。

10月2日(日)は第一日曜日で第88回「かつぬま朝市」がありました。

我が家では家族五人でほぼ毎回参加しています。
3人の子どもたちはここで「お買いものデビュー」しました。毎回、一人に500円ずつ与え、自由にお買いものさせます。姉妹でも使い方は様々で、少しずつ細かいモノを買う次女もいれば、いきなり400円以上のモノを買って「もう少しちょうだい」と言ってくる長女もいます。

コンビニには行っても、昔みたいに近所の八百屋さんにお買いもの、という体験が難しい現代社会で、貴重な経験のように思っています。

「かつぬま朝市」は、こんな人間関係の原点のようなものを、地域に提供する場にもなっています。
こんなコミュニティが勝沼で育っているからこそ、ここの会場をメインにして「ワインツーリズム」という催しが実現したと言っても過言ではありません。

ただ、今回はいつもとは違う参加をしました。
お客としてではなく、出店者として参加しました。

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新会社「笹本環境オフィス」の商材「ペレットストーブ」の実演展示をしました。
地域の森林から出る間伐材等をおが屑にして粒状に固めた「ペレット」を原料に、住宅や職場の暖をとるのがペレットストーブです。

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実際に炎をお見せして、ペレットのこと、ペレットストーブのこと、環境のこと、地域の資源を活用することなどをお話させていただきました。
来月を除き(来月は11月6日がかつぬま朝市で「ワインツーリズムやまなし2011」の2日目です)、これから毎月出店したいと思っています。これから寒くなりますので、ますます注目の出店になること間違いなし!

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ストーブの輸入販売元のECOテックの岡田さんにもお手伝いいただきました。

私がこの「ペレットストーブ」に興味を持ったきっかけは、昨年11月に実施した「山梨の地域ビジネスセミナー」でした。テーマ02の「山梨の森を活かした地域ビジネスの可能性」で山梨の林業を学んだ時に、可能性というだけではなく何か具体的な行動ができないものか、と悔しく思っていました。

山梨の県土は70%以上が森林です。そしてここの県有林はFSCという国際認証(適正な森林管理の認証を受けた木材)をとっています。これは県が推進して取得したもので、その維持にも私たちの税金が使われています。しかし、これが林業振興や県産材の利用になかなか結び付いていないのが現状です。そして山梨県では、この森林の維持のために「環境税」として県民一人当たり500円の税金を徴収しようとしています。

FSCを取得することも、森林を健全に維持することも、とても良いことです。
これは行政としてやるべきことではある、と思っています。
ただ、これだけで終わってしまうのもまた、行政の限界でもあります。

民間がこの行政の事業を利用して、自立的なビジネスにつなげてゆかなければならないのです。
現状では林業は補助金に頼っている面があると思います。そのための今回の環境税ですね。
しかし、いつまでも頼っていては情けない。
まさに「山梨の森林」という地域資源を活用した地域ビジネスの成長こそが、山梨の自立につながるのだと思っています。
その「地域ビジネス」の可能性の一つとして「ペレットストーブ」の販売を具体的に始めました。
どうぞ一度見に来てください。

「笹本さんはいろいろやってますね」とよく言われますが、私は一貫して「地域資源を活用した地域ビジネス」の可能性に取り組んでいるつもりなんですよ。もちろん「ワインツーリズム」も映画「サウダーヂ」も同様です。

笹本貴之
posted by 笹本貴之 at 02:20| 「学びの場」の報告