2014年03月16日

上野千鶴子さん講演会中止について

山梨日日新聞の2014年3月14日の記事です。
山梨市の主催で予定していた社会学者・上野千鶴子さんの講演会を、新市長が市民からの講義を理由に中止にした件です。

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全文はこちら 20140314sannichi_syakai.pdf

私はこの件について、この新聞記事と他のメディアによる一連の情報以外は知りません。
また、上野千鶴子さんの書籍は読んだことがありませんし、個人的に支持・不支持の感情は一切ありません。

ただ、言論の自由や民主主義という観点から、今回の山梨市長および山梨市の行動には、大きな疑問を抱いています。

市が上野さんに講演依頼したのは昨年10月、つまり前市長のとき。その後、市長選があって今年の2月に新市長が誕生し、その新市長が、「公費で催す講演会の講師にふさわしくない」とする約10件の抗議を理由に、中止したわけです。

おそらく、当の新市長にとっては、素直な反応をしたまでなのだと思います。
前市長が決めていた講演を、自分の名前で主催する。もしかしたら、講演者である上野さんとは思想信条が合わないのかもしれません。もしかしたら、この講演に抗議した人の中には、自分の支援者がいるのかもしれません。
政治家というものが、自分の思想信条を訴え、支援者を募って選挙に当選する必要がある以上、今回の市長の判断と行動は、分からないでもありません。また、市長の支援者の中に上野さん講演に反対する人がいるとしたら、今回の市長の判断と行動を期待したでしょう。

ただ、そこを思い止まらなければならないのも、政治家だと私は思います。
政治家は、為政者である以前に、良き「民主主義者」でなければならない。
ときとして自分の主張よりも、言論の自由、思想信条の自由を大切にするのが、政治家でありリーダーではないでしょうか?

今回のことで考えたのは、政治家にとって本当に大切なことは何なのか?ということ。
自分のメンツなのか? 支援者なのか?
いや大切なメンツだからこそ、大切な支援者だからこそ、正しいことを伝えるべきではないのか?
そう思うのです。

笹本貴之
posted by 笹本貴之 at 12:24| 私の考えていること